こんにちは、シンコです。
これまでも何回かブログに登場してますが、我が家では2021年の春からハイエースに乗ってます。その名もボダ号 (主人命名)。ハイエースバンのワイドスーパーロングハイルーフ、何より緑色!
救急車と同じサイズであるが故の自由度が何よりの魅力で、購入して1年経った今でもDIYで手を入れ続けています。現在は2段ベットとオープン収納棚を兼ね備え、なかなかに快適な車になりました。
そこに至るまでの経緯と現在の内装をご紹介します。
どこにでも行ける 移動するワンルーム感覚のハイエース車中泊
ボダ号を手に入れてからというもの、今まで以上に色々なところに気軽に行けるようになりました。
ベットも布団も敷きっぱなしで移動できるので、キャンプでのテント設営撤収は不要、夜中の移動でもさっと仮眠できて次の日も元気いっぱいに活動できます。
千葉県 有野実苑オートキャンプ場。
栃木県 キャンプアンドキャビンズ。
長野県白馬村の倉下の湯カーステイパーク。
群馬県北軽井沢スウィートグラス。
主人が勝手に色を塗り替えてしまって、ある時を境にボダ号の鼻が白くなっているのはご愛嬌…
ボダ号が我が家に来た時は内装が何もなくて、まさに仕事用の車!!という感じでした。
以前はオートキャンプをメインスタイルにファミリーキャンプをしていたのですが、テントの設営・撤収の手間を減らす究極の手段として、車の中に寝られれば良いのに、とずっと考えていました。また、車中泊をしながらもっと気軽に遠くに家族旅行に行きたい、とも考えていました。
ただ当時の愛車のステップワゴンでは、家族4人で寝るのはさすがに厳しかったです…。
がら~んとしたボダ号を見て、私が思ったのは、「移動するワンルームとして使いたい!」というものでした。家族4人が快適に過ごせるリビングと常設ベットを兼ね備えた、動く部屋にしたい…!と。
一方、主人がボダ号のもう一つの役割として想定していたのは、サーキットに行く際にレースバイクを運ぶためのトランスポーターとしても使いたい、というものでした。
移動するワンルームかつバイクトランスポーターにもなる、という無茶な要求をどう満たすか…構想を練りに練って、DIYでボダ号を改造することにしました。
今回の改造では、キッチンシンクやトイレなどの水回りの造設はあきらめました。
やはり水回りは維持管理に手間がかかりそうなのと、どうしてもリビングスペースを圧迫してしまいます。今回は、4人家族が広々使えることを優先しました。
結果として、現在のところ我が家では、水回りの必要性をあまり感じることなく車中泊の旅ができています。我が家の車中泊旅はRVパークやオートキャンプ場も活用していますし、旅先ではむしろ好んで地元のお店で外食をしているので、車の中でがっつり調理を必要とすることはほとんどありません。
買ってきた惣菜を電子レンジで温めたり、保温水筒に入れたお湯でカップラーメンやスープを作る程度のことであれば、シンクがなくても十分可能です。洗い物は、水道設備が使える施設に行くまで溜めておいたり、必要な場合はお皿をキッチンペーパーで拭き取ったりすることで対応できています。
子供たちが旅行についてこなくなって、主人と二人で車中泊旅をするようになったらまた改造しようかな…。
1. 車の中で快適に過ごせるように基礎部分を整える
クッションフロアマットを引く
まずは鉄板むき出しの床を何とかします。主人がハイエースの純正フロアマットをヤフオクで探してポチりました。
・・・ん??
短い・・・??
どうやらスーパーロング仕様ではないマットを買ってしまったようでした…。
仕方がないのでハサミで豪快に切って分割しました。
間は家にあったコルクマットでそれっぽく埋めました。
とりあえず、今のところは特に支障がないのでおそらく大丈夫?な方法だったようです。
フロアパネルを張る
次はマットの上にパネルを張っていきます。これは通販サイトで購入しました。
セカンドシートの金具の部分に合うように穴が開いた木の板のキットを、パズルのように置いていきました。
これはさすがにサイズ間違いをしたら取り返しがつかないので、ぴったりでよかったです!
標準幅かワイドか、標準長かロングかスーパーロングか、ドア数、シートの有無など、いろいろなパターンのものが売っているので、よ~く確認しないと間違えてしまいそうです。
ハイエースの床についているタイダウンフックとしてのD環もきちんとパネルの上に出せます。
パネル自体は結構重いので、この作業は二人以上でやった方が良いです。
トリムパネルを張る
床が完成したので、次は壁面を整えます。
トリムパネルを購入し、トリムクリップでぽちぽちと留めていきます。
本当はおしゃれに木製の柄にしたり、直接板を張り付けてウッディな感じにしたかったのですが、主人との趣味が合わず、まずはシンプル仕様で行くことになりました。
トリムパネルも幅や長さ、ドア数に加えて、リアヒーターの有無やバックドアストラップの有無などでタイプがたくさんあるので、通販で購入される場合は注意が必要です。
これで床と壁ができて、車内で映画鑑賞ができるくらいには快適になりました。セカンドシートも取り付けました。
2. 家族4人が寝られて、かつバイクトランスポーター形態に出来るベットの仕組みを考える
床と壁ができたので、キャンプ道具を全部詰め込んでみました。ごっちゃりしてますが空間としてはかなり余裕があります。
改造自体はまだまだ道半ば。ここから常設ベットを設計・組み立てしていきます。しかも、必要な時にバイクのトランスポーターに変形できるようにしないといけません。
入れたいのはこのくらいの大きさのバイクです。この写真は、ベットを作りつける前にトランスポーターとしてボダ号を使った時のものです。
構造設計と部材選択
我が家の必要条件を満たそうとすると、ベットは跳ね上げ式にする必要があります。
通常はベット状態にしておいて、必要な時にベットの一部を跳ね上げてトランスポーター仕様にする、という仕組みです。
こんなワガママを叶える市販のベットキットがないかと探したのですが、跳ね上げができるものは1-2人用であったり、ワイドスーパーロングのハイエースのサイズに合わなかったりで、家族4人で広々と使えるものはなかなか見つかりませんでした。あったとしても数十万円もかかるようなものでした。
そこで、矢崎加工のイレクターパイプを使って、自分で設計して組み立てることにしました。
以前、ステップワゴンの積載を楽にするために荷室棚を作った際もイレクターパイプを使ったので、使い勝手の良さはすでに知っていました。
また、今回は子供の成長や車中泊スタイルの変更に対応できるように、パイプのつなぎ目は全てメタルジョイントを使うことにしました。プラスチックジョイントと比べると初期投資は高くなりますが、せっかくのハイエースなので、将来の拡張性を残すことを優先しました。
イレクターパイプはAmazonでも取り扱いはありますが、長いものは配達が難しいようです。ホームセンターや工具通販モノタロウなどで長尺のパイプを買って、ハンドカッターで必要な長さに切りだす方が経済的です。ジョイントは種類が多く、ホームセンターに行っても在庫数が足りないことがあるため、通販で購入した方が楽かもしれません。
メジャーを片手にハイエース内部を測りまくり、以下の構造図を作りました。最初は耐荷重を心配してもっとパイプ数を多くしていたのですが、使い勝手や安定性の様子を見ながらシンプルにしていきました。
基本構造は3つのパーツからなっています。これがベットの土台になります。
両端にあるホイールガードをうまいことまたぐように脚の配置を工夫しています。これらのパーツを荷台に入れて、タイダウンでフックに固定します。
ここでポイントとなるのが、①と②のパーツをつなぐジョイントに、イレクターパイプのヒンジジョイントを使うことです。図でいう青色の部分にあたります。
ヒンジジョイントにもメタルジョイントとプラスチックジョイントがありますが、プラスチックジョイントはパーツ全体を組み立てる前にパイプに通しておかないといけない、など、プランをしっかり立てて使わないと手戻りが発生します。メタルジョイントの方が、他のパーツを組み立ててからでも設置できるので、結果としては使いやすいと思います。
ヒンジジョイントを使うことで、バイクのトランスポーターとして使うときは、上図のように土台を折りたたんで真ん中のスペースを広く空けることができます。持ち上げた土台部分はそのまま棚として使えます。
常設ベットとして使う時は、土台パーツの上に板を載せてベットの基礎にします。この図の右端の板をヒンジジョイントに干渉しないように設置すると、バイクトランスポーター形態の時にそのまま棚板として使えます。
いざ制作 常設ベット仕様
土台を作ってベット基礎の板を載せていきます。
かなり広々とした平らなスペースが出来上がりました。
ベット下は広々な積載スペース。積載するものの高さやベット上から天井までの高さを計算して、土台の脚の長さを決めています。
積載しやすいように簡単な床下棚も設置しています。
キャンプ道具を入れてもまだまだ余裕があります。と同時に、ベット上の部分も広々と確保できています。
バイクトランスポーターへの変形
パーツ②をパーツ①の上にくるっと回転させて載せます。ヒンジジョイントが良い仕事をしています。
真ん中に空いたスペースにバイクも無事載りました。
積載用のラダーも入りました。ベット基礎に使っていた木の板は、右端の方にまとめて収納します。
さらに快適化 2段ベット仕様にするパーツも制作
この状態でもだいぶ広々としたベットだったのですが、どうしても親子4人で川の字に寝ると子供の寝相に悩まされます。そこで、さらに快適化するために、2段ベットにすることにしました。
ベットの後ろ半分を2段構造にして、大人は1段目に進行方向に向かって平行に、子供は2段目に進行方向に向かって垂直の方向に寝られるようにします。これにより、1段目の大人も圧迫感を感じずに寝ることができます。
イレクターパイプで2段ベット部分の基礎を作ります。これは取り外し可能なので、バイクトランスポーター形態にする時は車から降ろします。
2段ベットの基礎になる板を切り出します。2段目の床部分をなるべく広くとれるように、リアゲートに干渉しないぎりぎりの形に整えました。
端もきれいにサンディングします。大き目のDIYをする時は、やはり家にサンダーやジグソーがあると便利です。外で作業をすることも考えて、バッテリー式のものの方が使いやすいです。
ぴったりはまりました。これで2段目も広々使えます。
家族4人で食事が取れるリビングスペースを確保する
次はリビング部分に取りかかりました。
リビングとして過ごせるスペースをなるべく広くとれるように、冷蔵庫と電子レンジを置く台と、細々とした生活用品を置ける棚を作ることにしました。
ベットの土台の脚から延長する形でイレクターパイプを伸ばして骨組みを作り、運転席の後ろのセカンドシートの横側のスペースに台と棚を設置しました。
冷蔵庫と電子レンジを固定して設置
セカンドシートのシートベルトと干渉しないように気を付けながら、台にベルトで括り付ける形で冷蔵庫を設置しました。我が家の車載冷蔵庫はトップ側の一部が開く形になっているので、ベルトの一部をゆるめれば開け閉めができます。
冷蔵庫下には、カラーボックスをリメイクして電子レンジを設置する台を入れ込みました。
電子レンジ上の上には、カトラリーやラップ類を収納するフタ付きの棚を作りました。食器類は電子レンジの中に収納しています。
細々したものをオープン棚に収納
オープン棚の1番下の段にポータブル電源を収納します。我が家で使っている電源類の高さを計ってから棚板の高さを決めています。
コップや歯ブラシなど、よく使うものは無印良品のメイクアップボックスにまとめています。
これもオープン棚へ。
コード類やティッシュ、ウェットシート、マスク予備などはニトリの箱に入れて収納しています。
真ん中の段に収納した物は飛び出してくる可能性があるので、自転車の荷台用ゴム紐で留めています。
一番上の段は、飛び出し防止のために板の手前に段差をつけています。
取り回しや電気節約のことを考えて、電源類は通電ON/OFFスイッチ付きの延長コードにつないでいます。これなら使う電子機器だけ通電ONできますし、ポータブル電源を切り替える時も延長コード側のコンセントを一つ差し替えれば良いので。
サイドバーの設置
さらに立体的に空間を使うために、両サイドにサイドバーも設置しました。
ハイエースへの自作サイドバー取り付けは色々なブログで紹介されています。
我が家でも、クリップナットとカーメイトのアシストグリップを使った定番の方法で設置しました。
おまけ ふかふかベットメイキング
常設ベットの醍醐味は、寝床をきちんと整えた状態で移動できることです。夜中に移動してもそのまま布団に潜り込めることが、車中泊旅の機動力をさらに上げてくれます。
我が家の寒さ知らずのふかふかベットメイキングをご紹介します。これまでにキャンプで集めてきたギアをなるべく活用するようにしています。
1段目のベットメイキング
まずは1段目。木のゴツゴツ感を緩和するためのマットで全体を覆います。湿気を防ぐことで、板のカビ防止にもなるかな、と思っています。
我が家で使っているのは、テント泊でも使っていたコールマンのフォールティングテントマット。
その上に、クッション性upのためにインフレータブルマットを敷きます。
我が家では、これまたテント泊で使っていた、モンベルのコンフォートシステムキャンプパッドを使っています。これ、本当に使いやすくて寝心地も最高です。
最後に、カーペットで全体を覆います。
夏はこのままここにタオルケットを敷いて寝ます。
冬はこの上に電気毛布や毛布を敷き、家から持ち込んだ羽毛布団をかけて寝ます。羽毛布団と電気毛布があれば、外が相当寒くてもぬくぬくで寝ることが出来ます。
電源ありのキャンプ場に行く時は、カーペットの下にホットカーペットを敷いてからカーペットカバーで覆えば寒さ知らずです。
2段目のベットメイキング
2段目も、板のゴツゴツ防止と湿気予防にシートを引きます。
使っているのはオールウェザーブランケット。
この上にシングルの薄い敷布団を敷いて、毛布でくるみます。さすがに長さがオーバーしていて端からぺろ~んとはみ出てしまっているので、良いサイズの敷き布団が見つかったら買い換えようかと思っています。
布団とまくらを入れて完成。
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