こんにちは、シンコです。
今回は、家族4人で2週間かけて四国・九州を車中泊で一周した旅行についてまとめたいと思います。旅の準備からルートの選び方、車中泊ならではの工夫など、次に同じような旅を考えている方に向けて、私たちの経験を元にアドバイスをお届けします。
避暑地以外のエリアでの真夏の車中泊旅行は初めてでした!
はじめに 家族4人で四国・九州を旅する魅力
私たち家族は、4人で長期休みのたびに旅に出るのが恒例になっています。これまで北海道や北陸を一周する車中泊旅行も経験してきましたが、今回は夏休みを利用して、今まで訪れたことのない四国と九州をぐるっと一周する計画を立てました。
これまでの車中泊旅行の記録はこちら↓
旅の目的 なぜ四国・九州なのか
四国と九州を選んだ理由はいくつかあります。まず1つ目は、私たち家族にとってこのエリアは未踏の地だったからです。以前から「いつかは行ってみたい」と思っていた場所でもありました。
次に、車の装備がアップグレードされたことも大きな理由のひとつです。今回、車に車載クーラーとファンを新たに取り付けたことで、暑い季節でも快適に過ごせるようになりました。これで、真夏の南方面への旅行にもチャレンジできる!と意気込んでいました。
さらに、四国と九州には見どころがたくさんあります。歴史的な名所や美しい自然が至るところに点在していて、子供たちも飽きずに楽しめるスポットが多いのが魅力です。毎日違う場所で新しい体験ができるというのは、子連れの旅では非常にありがたいポイントです。
そして、何と言ってもきれいな海で泳ぎたい!という目的がありました。これまでの旅を通して、子供達も海水浴に少しずつ慣れてきました。今回も透き通った海で泳ぐことを心待ちにしていました。
福井県の水島や能登半島の海で、シュノーケリング デビュー済み!
2週間の旅程の概要
今回の旅程は、東京からスタートし、フェリーを使って四国と九州を巡るルートを取りました。まず、東京から四国の徳島にフェリーで渡り、四国の観光を楽しんだ後、再びフェリーに乗って九州へ。九州では北部を中心に観光し、その後、天草へと移動しました。
本当は天草の後に南九州を回る予定だったのですが、天草に到着する前に宮崎で地震が発生し、予定していた南下のルートを断念。急きょ予定を変更し、フェリーで早めに四国へ戻ることにしました。最後は、往路を戻る形で徳島からフェリーで東京へ帰り、無事に2週間の旅を終えました。
走行距離は2300km以上!北海道一周旅行(3400km)に次ぐ移動距離になりました!
旅の準備 快適で楽しい旅のために
旅のスケジュール作り
長期旅行を快適に楽しむためには、スケジュール作りがとても重要!子供連れの家族旅行ならなおさらです。コツは、動かせない日程やスポットをまず押さえて、そこから全体を柔軟に組み立てていくこと。今回も、まずフェリーの運航スケジュールと、天草での宿泊場所を先に決定しました。
費用と所要時間からフェリーを選択
我が家のハイエースは1ナンバー登録をしているので、フェリー会社によってはトラック扱いになり費用が高くなってしまいます。我が家は最初、九州に直接行くルートを考えていましたが、直行便を出している「東京九州フェリー」はまさにその値段設定でした。
一方、東京から徳島経由で新門司まで行く「オーシャン東九フェリー」は、1ナンバーのハイエースでも普通車扱いにしてくれます。ただし、徳島への寄港と、徳島~新門司間の航路であまりスピードが出せないため、新門司につくまで32時間かかります(東京九州フェリーの直行便なら21時間)。
さすがに貴重な旅程の内1日半を丸々フェリーの中で過ごすわけにはいかないと思い、オーシャン東九フェリーで東京から徳島にわたり(18時間)、四国を観光しながら松山から九州にフェリーでわたるルートを選択しました。ここまで決まれば、あとはフェリーの運航日程を確認し、旅行のスタートとエンドの日にちが確定できます。
メインイベントである海水浴からルートを逆算
今回の旅行の目的である「きれいな海で海水浴」から、行きたい場所を探しました。九州(本土)できれいな海といえば天草!そこで、天草を最終目的地と決め、天草の宿泊宿と宿泊日程を確定しました。そこから、道中の観光スポットや行きたい場所をリストアップし、復路と往路のルートを決めていきました。行きたいスポットで予約が必要なイベントがある場合は、その手続きもしておきました。
車中泊をする場所としては、車載エアコンを使うことが前提だったので、電気が使えるRVパークをメインに考えました。上記で決めたルートのそばにあるRVパークを調べ、予約キャンセル期日を確認しながら予約を入れました。ただし、全ての宿泊場所を事前に決める必要はありません。道の駅やサービスエリアでの宿泊も柔軟に考え、天気や体調に合わせてスケジュールを調整する余裕を持たせました。
車中泊のための準備
車内の動線・レイアウトを再検討
車中泊旅行では、家族4人分の荷物と寝具を効率よく配置することが、快適に過ごし続けるための大事なポイントです。特に長期の旅になると、日々の荷物の出し入れや食事時の準備、ベットメイキングがスムーズでないと、すぐにストレスが溜まってしまいます。
今回、車内のスペースを有効活用するために、ヒッチキャリアカーゴを取り付けました。これは、車の後部に追加で取り付けられるキャリアで、海水浴道具や一時的に出たゴミ、予備の着替えなど、かさばる荷物を車外に積むことができます。おかげで、車内のスペースをかなり広く使えるようになり、食事や睡眠時の配置換えもスムーズになりました。
さらに、子供たちも年々成長していて、以前よりスペースが必要だったため、寝るときのレイアウトを入念にシミュレーションしました。これにより、長期間の車中泊でもリラックスして寝ることができました。
子供たちの暇つぶし&宿題対策
今回の旅行は夏休みを利用していたため、子供たちの宿題対策も重要なポイントでした。旅先で宿題ができるように、事前に準備をしておくとスムーズです。今回は、移動中や車内でも快適に作業ができるように膝上テーブルを用意しました。このテーブルがあると、子供たちも車内で無理なく書き物ができて便利でした。プリント類はバインダーにまとめておくと、散らばることなくすぐに取り出せるので、旅行中の宿題もスムーズに進めることができました。
板を取り外せば子供用の枕にもなります
また、長時間の移動になるとどうしても退屈してしまうので、邪魔にならない程度に本やおもちゃも持っていきました。
タブレットはあるとやっぱり便利でした。子供たちは映画やYouTubeを見ながら時間をつぶせました(酔ってしまうので見せすぎ注意ですが…)。事前にお気に入りの動画をダウンロードしておけば、ネット環境がない場所でも楽しめます。我が家はそのために、一時的にYoutube Premium会員になりました。
さらに、家族それぞれが好きなものを楽しめるように、子供用のヘッドフォンを持参しておくのもおすすめです。子供は動画、大人はラジオやポッドキャストなど、別々に楽しむことで、移動時間がより快適になりました。
食事の準備
今回の旅でも、車内で手軽に食事ができるように、電子レンジ、炊飯器、そして冷蔵庫を積んでいきました。これらのアイテムがあると、どこでも簡単に自炊ができるので、長期旅行には本当に便利です。
もちろん、旅先でおいしいレストランを見つけてご飯を食べるのも旅の楽しみの一つです。でも例えば、炊飯器でご飯を炊いて、スーパーで買ったお惣菜やちょっとしたおかずを電子レンジで温め、インスタントのみそ汁もつければ、自宅の食事のようなご飯が簡単に用意できます。
こうした選択肢があると、特に長期旅行では食事の自由度が高まり、気楽に旅行プランを変えることができます。疲れて外に出たくない日や、移動中のタイミングでも、車内でさっと食事を済ませられるので便利でした。
レトルト食品やインスタント食品もお手軽だけど、簡単な自炊をできるようにしておくと食のバリエーションが増えて楽しい!
ルート計画と見どころ – 四国・九州一周のおすすめスポット
旅の様子はXで「四国九州一周旅行」として投稿しています。よろしければ、サイドバーからXをフォローお願いします。今回は、その中から特におすすめスポットを紹介します。
四国編 瀬戸内海ルートで巡るおすすめスポット
今回の四国旅行は、徳島港から四国に入り、愛媛県の三崎港から九州に渡るルートを選びました。帰りはこのルートを逆にたどったので、その経験を活かし、瀬戸内海側を中心とした見どころスポットをご紹介します。
金刀比羅宮(香川県)
有名な「こんぴらさん」は長い階段が名物で、頂上からの眺めも素晴らしいです。体力に余裕がある方にはぜひ奥社参拝をおすすめします。奥社までの階段を登り切ったときの達成感はひとしおです。道中、お遍路さんや托鉢僧との出会いもあり、四国の旅情を感じました。
丸亀うどん作り体験(香川県)
四国といえば讃岐うどん。丸亀ではうどん作り体験を提供しているお店がたくさんあります。
私たちは「中野うどん学校」でうどん打ち体験をしました。音楽に合わせて生地を踏んだり、のばしてカットしたり。その場で茹でたてを食べられて、つるっとした喉ごしが絶品でした。
道後温泉(愛媛県)
3000年以上の歴史を持つ道後温泉で朝風呂。子供と行くならぜひ二階席以上での入浴体験を。温泉そのものの良さに加え、お風呂上りは浴衣を着てお茶をいただきながらゆったり休憩もでき、特別な気分が味わえます。
鳴門の渦潮(徳島県)
時間や季節によっては、鳴門海峡で巨大な渦潮を見ることができます。大鳴門橋の車道の下にある、全長450mの海上遊歩道「大鳴門橋遊歩道 渦の道」からは、力強い潮流が良く見えました。
阿波踊り(徳島県)
時期が合えば、徳島で有名な阿波踊りを観覧できます。私たちはせっかくなので、演舞場の中で見られる有料桟敷席のチケットを購入しました。次々と登場する「連」の踊りは圧巻。本当に色々な連があって、2024年は徳島大学の心臓血管外科連が海外の先生を引き連れて参加していました。
九州編 大自然と文化を感じる絶景スポット
九州へは大分県佐賀関港から入り、まずは別府を観光。そこから、阿蘇山を経由して宮崎の高千穂峡へ向かい、さらに北上して福岡、そして長崎県雲仙を通過して天草へ渡りました。
当初は鹿児島や宮崎も訪れる予定でしたが、途中で地震の影響を受け、急遽ルートを変更し、九州を横断して再び四国へ戻りました。
別府の地獄巡り(大分県)
別府では、色々な「地獄」と呼ばれる温泉を巡ることができます。特におすすめなのは、青い温泉が印象的な海地獄や、ユニークな鬼石坊主地獄、そして定期的に噴き出す竜巻地獄。比較的短時間で回れるので、効率よく楽しめます。
阿蘇山(熊本県)
阿蘇山の景色は圧巻です。特に、草千里ヶ浜や大観峰からの眺めは必見。晴れた日には雄大なパノラマビューが広がります。火口への入場が可能な時は、火山のダイナミックな姿を間近で感じることができます。
高千穂峡(宮崎県)
自然の美しさを堪能できる高千穂峡では、貸しボートに乗って滝を間近で見ることができます。ボートで滝を下から眺めながら、マイナスイオンをたっぷり浴びて癒されました。
天岩戸神社と天安河原(宮崎県)
神話に登場する場所で、天照大神にまつわる神話の世界に触れられます。特に天安河原は、静かな川と洞窟が神秘的な雰囲気を漂わせていて、訪れると不思議な力を感じる場所です。
太宰府天満宮(福岡県)
太宰府天満宮は、学問の神様として有名で、特に受験生に人気ですが、神社全体の雰囲気も素晴らしいです。動物の像が点在し、家族連れにも楽しめる要素が満載。2024年は“令和の大改修”中で、今だけ見れる仮殿を参拝しました。
天草・牛深(熊本県)
天草の牛深では、美しい海と美味しいご飯、そして最高の夕日を楽しめました。時期が合えば、「教会の見える崎津みなとのフェスティバル」での花火大会が超おすすめです。川を挟んで打ち上がる花火と、世界文化遺産の崎津教会のイルミネーションのコラボレーションは、幻想的な光景を作り出します。
トラブルと対策 – 臨機応変な旅のコツ
長期間の旅行では、予期せぬトラブルがつきものです。今回は、実際に経験した地震や機器トラブルなどにどう対応したかをお話しします。
急なルート変更の対応
今回の旅では、ちょうど福岡に滞在中に宮崎で地震が発生し、南海トラフ地震臨時情報が発表されました。当初の予定では南下して宮崎に向かうつもりでしたが、安全を優先して急遽ルートを変更。南に行くのをやめ、早めに四国の徳島へ戻ることにしました。
こうしたルート変更には、常にニュースや天気予報をチェックし、適切な情報を得ることが大切です。今回もニュースで最新情報を確認しながら、代替ルートを考えました。
また、旅先での情報収集も重要です。訪れる予定のスポットやイベントの開催状況をネットで調べたり、お買い物のついでに現地の方に話を聞いたりして、状況に応じて予定を調整しました。特に天候が不安定な時期や、大きなイベントが予定されている地域を訪れる際は、当初の予定通りにいかないこともあるので、代替プランを事前に検討しておくと安心です。
車中泊中のトラブル対処
長期の車中泊旅行では、車内環境を快適に保つための工夫が欠かせません。事前に準備を入念にしたつもりでも、突然のトラブルに見舞われることもあります。そんな時は臨機応変に対応しましょう。また、もし難しい場合は無理をせず、車中泊ではなくホテル泊に切り替えることも検討しましょう。
私たちの場合も、今回は特に暑さ対策として車中泊用のクーラーを導入して使っていましたが、残念ながら旅の初期に故障して連続稼働ができなくなってしまいました。そのため、急遽、標高が高くて涼しい道の駅やサービスエリアを探し、そこで宿泊して暑さをしのぎました。
今回はさらに、道中でサブバッテリーのAC電源変換器が故障し、AC電源が使えなくなるトラブルが発生しました。しかし、事前にポータブル電源を持参していたため、AC電源が必要な電子レンジや炊飯器はそちらで稼働できました。また、冷蔵庫についてはDC電源が使えるので、サブバッテリーのDC電源用のコンセントから直接引くことで稼働させました。このように、持っている電源をうまく分散して、バッテリーが枯渇しないように工夫しました。
サブバッテリーに慢心せず、ポータブル電源をもって行っておいて本当に良かった
こうしたトラブルに備え、車のメンテナンスはもちろん、予備の電源や必要な機材を用意しておくと安心です。特に車中泊のような長期間の旅では、パンクやバッテリー上がりなど、思わぬトラブルが起こる可能性もあるので、事前に対策を考えておきましょう。
5. 旅をもっと楽しむためのポイント
子供連れならではの楽しみ方
子供連れの旅では、子供たちが楽しめるスポットをスケジュールに入れることが大事です。今回も、子供たちが行きたがっていた水族館「マリンワールド海の中道」を旅程に組み込みました。
また、観光スポットを巡るだけでは子供が飽きてしまうこともあります。そのため、観光の合間に海水浴などの自然遊びや花火などのイベントを取り入れる工夫もしました。
宿泊施設や温泉もファミリーフレンドリーなところを選ぶと、よりリラックスできます。私たちが選んだスーパー銭湯には、子供向けの漫画コーナーがあり、子供にとって楽しい時間を過ごせました。こうした施設は、親にとってもリラックスできる場所なのでおすすめです。
家族全員に無理のないスケジュールの作り方
家族全員が疲れずに長期旅行を楽しむためには、移動時間と観光時間のバランスをしっかり取ることが大切です。私たちはパパが運転に慣れているので、基本的に移動は夜に行い、昼間は観光に集中するというスタイルにしました。
観光スポットはなるべく地域ごとに選択してまとめて訪れるようにし、1日に何度も車の乗り降りや準備をする必要がないよう工夫しました。こうすることで、無駄な疲れを減らし、子供たちもストレスなく過ごせます。
また、車中泊休憩日を設けることも重要です。長期の旅行ではどうしても疲れが溜まります。そんな時は、無理をせず、ホテルに泊まってリフレッシュすることも検討しましょう。今回は途中で2回ほどホテルに泊まりましたが、いつも車中泊ばかりの子供たちにとっては新鮮な体験になったようです。また、海水浴に合わせて2〜3日同じ場所に滞在する日を設けることで、移動疲れを軽減でき、家族みんながリラックスできました。
6. まとめ – 忘れられない思い出を作るために
今回の2週間にわたる四国・九州車中泊旅行を通じて、さまざまな経験ができました。自然豊かな景色や観光スポットを訪れながら、日々の生活ではなかなか味わえない特別な時間を過ごせたことは、確実に私たちの思い出に残るものとなりました。
ただ、長期の車中泊旅行は楽しいことばかりではなく、予期せぬトラブルや体調不良など、思い通りにいかない場面も少なくありません。そのため、事前準備をしっかりと行い、柔軟に対応できるようにしておくことが重要だとあらためて感じました。例えば、今回は地震によるルート変更や、車内設備の故障にも対応しながら旅を続けましたが、余裕を持ったスケジュールや代替プランを用意していたおかげで、大きな問題なく旅行を完遂することができました。
次回の旅行を計画している方へのアドバイスとしては、「完璧な計画」を目指すよりも、ある程度のトラブルや変更を想定したフレキシブルなプランを心がけることが大切です。家族全員がリラックスして楽しめるスケジュールを組み、思い出に残る素敵な旅をぜひ実現してほしいと思います。
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